中絶相談室

望まない妊娠がわかった場合、決して一人で悩まず早めにご相談ください

当院では母体保護法による人工妊娠中絶を行なっています。
人工妊娠中絶は都道府県の医師会が指定する専門の母体保護法指定医しか行えません。
また、人工妊娠中絶は母体保護法第14条によって、行うことができる条件が定められています。
妊娠を継続することで身体的、精神的に母体への負担が著しいと判断される場合は人工妊娠中絶が認められています。


しかし、手術可能期間がきまっています。妊娠22週以降は中絶を行うことが法律上できません。


当院では中絶手術を行うことができます。
しかし、母体の負担が大きい妊娠12週以降の中期中絶については

  • 基礎疾患がない
  • 他院からの紹介状がある
  • 医師が当院にて可能と認めた場合
こちらが当てはまる場合のみ、施行しています。

初期中絶とは

初期中絶とは、妊娠11週6日までに行う人工妊娠中絶手術のことを言います。
手術の前に諸検査がありますので、希望する場合には早めに受診して下さい。中絶の方法として当院では外科的処置(12週未満)と経口妊娠中絶薬【メフィーゴパック】(9週以下)が選択できます。

外科的処置では手動式吸引法を使用します

子宮口をあらかじめ拡張した上で静脈麻酔をして子宮内容物を除去する方法です。通常は10分程度の手術で済み、痛みや出血も少ないので体調に問題が無ければその日のうちに帰宅できます。当院では、より体に優しい手動式吸引法「MVAシステム」MVA(Manual Vacuum Aspiration)を使用しております。流産や、妊娠中絶では、子宮内容除去術が行われますが、その方法として日本では従来より掻爬術(小さなスプーンのような器具で内容を掻き出す)が行われてきました。

掻爬術は熟練を要するため、世界的には危険度が高いといわれている技術ですが、日本では医療水準が高く医師の熟練が十分であるため、掻爬手術によるリスクが大変少ないからです。

しかし、吸引法では子宮内膜を掻きすぎないので、後の妊娠への影響が少ない可能性があること、手術時間が短縮され、患者さんへの負担が軽くなることなどから、吸引法が推奨されています。

手動式の吸引用子宮カテーテル「MVAシステム」はプラスチック製のしなやかなカニューレのため子宮口の開大はより少なくて済み、やわらかいので子宮に沿って挿入することが可能です。

経口妊娠中絶薬(メフィーゴパック)による方法

日本でも飲む中絶薬が承認されました。妊娠9週0日以下の妊娠中絶の場合に使用することができます。2種類の薬剤を内服します。来院して頂き、1剤目内服後36~48時間後に再度来院し、2剤目を内服します。1剤目:ミフェプリストン錠を内服すると妊娠を維持する役割を持つプロゲステロンの作用が阻害され、妊娠継続が阻害されます。2剤目:ミソプロストールバッカル錠を内服すると子宮内容物が排出されます。排泄する際に下腹部痛を伴いますので、鎮痛剤を使用いたします。2剤目内服後から排出までは院内待機が必須となります。排出されない場合にはMVAシステムによる外科的処置に切り替える場合があります。

中期中絶とは

中期中絶とは、妊娠12週0日から21週6日までに行う人工妊娠手術のことを言います。
薬を用い人工的に陣痛を起こし、出産と同じような形で分娩する方法で中絶手術を行います。
そのため数日のご入院が必要となります。
中期中絶は、法律で区役所への死産届の提出、赤ちゃんの火葬、埋葬が必要となります。

詳しくは当院スタッフまでお問い合わせください。

共通のご注意

基礎疾患や合併症など、医学的理由より手術をお受けできない場合があります。
人工妊娠中絶にかかる費用は、すべて自費となりますのでご注意ください。
ご入院当日はジェルネイルやマニキュアを落とし、お化粧せずにご来院ください。
手術前日は21時までにお食事をお済ませください。
初期の中絶手術は保険証をご提示いただかなくても受ける事が出来ますが、運転免許証など公的な身分証明書が必要となります。
また、その際なんらかの形で保険診療適応になった場合は、保険証が必要になりますのでご注意ください。

初期中絶 15万円~
中期中絶 54万~

※2024年2月改訂
※詳細はスタッフへお尋ねください。

水子供養について

当院では妊娠12週未満の胎児の供養を全員の方に行っております。
いつでもお参りに行くことができます。

場所 正受院
住所 〒114-0023 東京都北区滝野川2-49-5
電話 03-3910-1778